「青春18きっぷ」で津軽海峡を渡れるか?

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2016年3月26日、ついに新幹線が北の大地に上陸します。北海道新幹線開通です。これにより、東京→函館間は最短4時間と、始発に乗れば、午前中には到着出来る事になります。

北海道はやっぱり遠き島!

世の中、意外と多いのが飛行機嫌いの方々で、彼らにとって、北海道は正に遠き島の一つでした。けれど、間もなく、東京からワンステップで上陸出来るようになります。しかも、海には潜っても、空を飛ぶ事はありません。こんなに嬉しい事はないでしょう。ところが、その一方で、貧乏人には再び遠き島になってしまうかも知れないのであります。

青春18きっぷの旅で北海道へ

長年、本州と北海道を結んで来たのは青函連絡船であって、その後、青函トンネルの開通により、「快速海峡号」という列車が2つの大陸を繋ぐようになりました。という事で、学生時代に「青春18きっぷ」を片手に、大きなリュックを背負って津軽海峡を渡った記憶のある中高年は少なくないでしょう。

人気のトクトクきっぷ

何しろ、金はないが時間はあるというのが若者! そこで、そんな彼らの特権をフルに生かしてもらおうと出されたのが「青春18きっぷ」です。特急や急行には乗れないものの、快速列車や連絡線はOK! また、通常の乗車券とは大きく異なり、同日中であれば、行ったり来たりも含め、全ての駅で乗り降り自由なのです。そのため、必ずしも長距離移動に限らず、近場うろちょろでも案外重宝で、ファンの多いトクトクきっぷのひとつですね。

僅か2,370円で北海道へ行ける!

そんな青春18きっぷの最大の魅力は安さです。発売当初は5枚綴りで8,000円だったそうですから、1枚当たりたった1,600円! 根性さえあれば、それだけで東京から北海道まで辿り着く事も十分可能だったのです。無論、それは今でも同様で、JRの値上げや消費税導入により、2,370円にはなったものの、僅かこれだけのお小遣いさえあれば北海道へ行けるのですから、こんなに有り難い事はないでしょう。

青春18きっぷでの北海道上陸が危ない!

青春18きっぷと言っても、その使用に際し、年齢制限は一切ありません。70歳のおじいちゃんおばあちゃんが使っても全然OKという事で、昨今は、定年後に夫婦や気の合う仲間とのんびり旅をする際に使われる方も多いと言います。

どうする北海道新幹線の乗車!?

ところが、この青春18きっぷには、在来線にしか乗車出来ないという大きなデメリットがあります。しかし、逆に言えば、在来線であれば、区間によっては、特急や急行列車への乗車も認められていて、気が付けば、海峡号が姿を消した津軽海峡線においては、特急白鳥号に乗る事が出来たのです。ところが、その在来線が姿を消す事になった新たなこの区間の鉄道輸送においては、いよいよこの切符では海を渡れない! そんな危惧が俄に注目を高めて来ました。

在来線って?

因みに、在来線というのは、新幹線以外のJR各社が運営する鉄道路線の事で、都心部をグルグル回る山手線も含まれれば、橋を渡る瀬戸大橋線や海を潜る関門海峡線、そして、津軽海峡線も含まれます。そもそも、今のJRの前身である国鉄時代には、長年新幹線がなかったのですから、在来線という呼称もなく、正に従来の規格の路線と新たな高速鉄道である路線を区別するために作られた単語、それが「在来線」でした。そのため、基本的には新幹線と全く別物として扱われる事が多く、実際、東海道線や東北線に代表されるように、ややルートは異なるものの、ほぼ平行するような形で走っている所も少なくありません。ですから、青森にしても、博多にしても、必ずしも新幹線に乗らなければ行けないという事はなく、在来線のみでも十二分に行けるのです。

在来線が消える!

先述の通り、基本的には新幹線と在来線は別物です。ところが、津軽海峡線だけは条件が異なり、新幹線の開通によって、その在来線というものが完全に廃止されてしまいます。となると、在来線にしか乗れない青春18きっぷで、この区間の鉄道移動が出来ないという不測の事態が発生してしまうのです。

どうする青春18きっぷ!?

夏の北海道は、今でも学生を中心に、若者に大人気の観光スポット! しかも、飛行機や豪華寝台列車ではなく、青春18きっぷでお金を掛けず、時間を掛けて津軽海峡を渡って来る旅人は絶える事がありません。そこで、そうした状況を重く見たJRは、苦肉の策とも言える特例を編み出しました。それが「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」の発売です。

「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」登場!

この「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」は、その名の通り、待望の北海道新幹線に乗車出来る特別切符であると言っても過言ではないでしょう。ただし、これまたその名の通り、オプション券ですから、あくまでも有料です。

安いのか、高いのか?

この春から新たに登場する青春18きっぷ北海道新幹線オプション券の値段は2,300円です。確かに、新青森から新函館までの運賃は、乗車券だけで2,810円! それに、特急料金が3,930円である事を考えると、乗車券無用である事も含め、間違いなく格安であるとは言えるでしょう。ところが、実際には、新青森駅から新函館北斗駅まで、北海道新幹線全線をこのチケットで乗れる訳ではありません。青春18きっぷプラスで乗車出来るのは、青森側の「奥津軽いまべつ駅」と北海道側の「木古内駅」間のみです。となると、この区間の運賃は、乗車券が1,450円で、特急料金が1,490円ですから、18きっぷが乗車券の価値を持つ事を踏まえると、決して安いどころか、むしろ割高になってしまうんですねぇ!!という事で、北海道新幹線の開通とともに在来線が廃しされる津軽海峡線については、まず、これまで先述の通り、18きっぷ1枚分の2,370円ぽっきりで潜れた青函トンネルが、その約2倍の料金が掛かる事になります。そのため、この措置についての損得問題は、個人的主観に委ねる部分が大きいと言わざるを得ないでしょうね。
<詳細>→北海道新幹線開業に伴う「青春18きっぷ」などのおトクなきっぷのお取扱いについて:JR西日本

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